日本では、一斉新卒採用にみてとれるように、会社に所属することに力点を置いた「就社」が社会通念として在ります。外国では自身のプロフェッショナルを磨いていくキャリアに力点を置いた「就職」が前提です。大学に入る時点でほとんど職業の方向性を決めて、それに見合った大学を選んで、在学中にそのスキルに磨きをかけます。ドイツに至っては、ドイツでも議論になりますが、日本の小学校4年生にあたる10歳には、ある程度将来の方向性を決めることをしています。

海外で活躍する海外エグゼキュティブは、ここを抑えていないと、自社の中での採用や異動のローテーションなどの考え方に相違が起きます。異動など配置転換が必要な場合は、まずは、人事担当幹部経由(社長自らは避ける)で繊細に彼・彼女の思いを聞き出してください。ローカルの人事担当者がいない場合は、異動する彼・彼女のジョブに対する拘りを素直に尊重して話を持ちかけてください。この「就職」「就社」のテーマに関しては、グローバルな比較論でいくと、明らかに日本の「就社」の考え方がイレギュラーです。

この「就職vs就社」のテーマは、社会通念の奥深くまで遡ります。重厚長大の時代に右倣え右で金太郎飴のようにいうことを聞いて正確に実行できる人材の大量生産を意図して教育機関まで関わってこの仕組みがつくっられたのでしょうが、今となっては、トヨタでさえ終身雇用はもう無理だと公に発表しました。日本の「就社」マインドも、いよいよ変わらざるを得なくなっています。もともと、会社と個人がもたれあう構造が健全ではなかったのではないでしょうか。より、個人と会社がもたれかからず、個人が望む人生を望むとおりに生きていけるよう、日本も「就職」の方向に向かってほしいと祈っています。

〜人生を楽しもう〜
LIFE SHIFT JAPAN
玉本

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