僕は、年の離れた姉二人の末っ子長男で、争い嫌いのおっとりした性格でした。甘えん坊だったようです。小学校も低学年の時に、姉が「お母さんは過保護だ」と言って、その「過保護」の意味を知って、強烈に心に刺さって、それ以来早くに「自立しないと」という思いが僕の潜在意識に入りました。親の子離れの方が遅かったくらい。自分で言うのも何ですが、その言葉が起爆剤となって、子供の早い段階で、それはそれは、いろんなことに弱音も吐かずに頑張っていたように思います。今の僕よりも。(笑)

ただ、この「自立」という言葉が成長にしたがって、「強くなければならない」「頼るのは強くない」と脳内プログラムが変化していき、一人でできることが強いと思っていました。そのプログラムのおかげで、できるだけ自分で悩んで自分で解決する方法を取っていました。というか、一人で取り組んでいるつもりでした。今思うと、自分への慢心や強がりだったようです。大学生の時の感情などは、もー「強くあらねば」に汲々でしたね。

今となっては、頼れることは大きな力、だと思っています。頼ることは、周囲への貢献だと思っています。そもそもこの世の中、頼って頼られてですべてが回っている。そもそも、自然界がそうなっている。生まれた時点で頼る仕組みになっている。誰かを食べること(頼ること)を前提で命が生まれる。人間同士は食って食われてはないですが、頼る人に頼られた人が自分の持ちものを渡す、これを続ける。これ、ビジネスそのものですね。

そして、今となっては、自立していると思っていることは、おこがましい考えじゃないかとさえ思います。この4月に独立しましたが、確かに形上では経済的に独立したようですが、一方実態は、益々「自立」どころか、周囲にお世話になりっぱなしです。^^; クライアントさんに支えられっぱなしです。日々日々、すべてに感謝です。何なら、企業勤めから起業独立してまず磨く力は、周りに助けられていると気づくこと、つまり「感謝力」ではないでしょうか。感謝はその頼って頼られてを繋ぐ潤滑油とすると、それなしにビジネスが円滑に回る、そして回り続けるような気がしない。

先週、実家に帰ると、母親が仏壇で毎日家族の健康・安全を祈っている後ろ姿を見て、この人のこの祈りで僕は生かされているんだと改めて気づく。感謝。

LIFE SHIFT JAPAN株式会社