海外ビジネスにおいて、日本本社は海外現地で本当に何が起こっているか、どれだけわかっているものでしょうか?

海外からの報告内容と実績が微妙に違うことや、わかったようなわかならい報告はないでしょうか?

本社にはその違和感、放置しないでほしいものです。

必ずと言っていいほど、そこに何かが起きる予兆があったり、海外現地での改善のネタが潜んでいるからです。

本社側は、海外駐在員のいろんな報告を事細かに受けているはずなのですが、何か違和感があるという場合、

それは海外駐在員の立場からすると言うと面倒なこと、説明し切れないこと、うまくいってない事の可能性があります。

自分の評価に関すること(自身が現地で機能しているかどうか)であれば、なおさら言いたくないのが本音です。

本当に言いにくい報告は上がって来ないものと理解していた方が良いかもしれません。

いったい、海外事業不振対して、日本側がどんな対応をすればよいでしょうか?

本社側のNGな姿勢としては、

「なんでできないのか?そのために君を派遣した。日本にいた時は、できていたろう。」

「本社のいうことをなぜ聞かないのか、現地メンバーに君がやらせろ。」

「正直、日本のことで手一杯、何とか頼むわ、そのために君を派遣したんだ。」

というものです。

これに対して、ストレスのかかって、うまくいっていない海外駐在員からは、

「お前がココでやってみろ(OKY)」、という隠れた心の声が聞こえてきます。

面と向かって言う人はほとんどいませんけれど。笑

つまり、両者ともにその海外事業へフルコミットができていないマインドセットなのですね。

野球で言えば、最後に譲り合ったポテンヒットが起きているわけです。

そのポテンヒットを続けている間に、ただの傷口が時間の経過で大きくなってきます。

私の経験では、その間に現地外国人に対するグリップが弱くなって、大きな減損評価という代償を伴うこともありました。

もとい、海外でのビジネスに対して、最前線で事業責任を負っている海外駐在員はもとより、

送り出した日本の海外事業責任部門も責任を負っています。

本社側は直接的な関与はできないところがありますが、当事者意識を持ちながらサポート姿勢を示し、

海外駐在員側もコミットメントを強め、お互い同じミッションを抱えながら進める必要があります。

そこにお互い良い結果も悪い結果も腹を割って喋れる心理的安全を確保できる強い信頼関係があることがベストです。

たまにする「用事ないけど、元気にやってますか?」の一本の電話が、いかに効果的か。

本社側の「おれもソコでやっている(O・S・Y)」のマインドセットが、大事なのではないでしょうか。

LIFE SHIFT JAPAN株式会社
玉本潤一

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